各地の耕さない冬・水・田んぼは、5月の田植えを終えて、稲がすくすくと育っています。6月から7月にかけては、田んぼの草取りで、農家の皆さんは大変な労働を毎日繰り返しましたが、ここにきて、ようやく一段落といったところです。
冬も水を張ったり、米ぬかをまいたり、あるいは、発酵させた乾燥おからをまいたりと、草対策がいろいろ試されてきました。かなり効果を現してきた方法も出てきましたが、最後は、やはり手除草に頼るのです。
メダカのがっこうも、あちこちに草取り部隊を派遣し、応援して来ました。少しはお役に立てたかな、といったところです。が、実際の草取り効果より、都会から田んぼへ出かけたという行為そのものが、農家を励まし、勇気付けることになるのです。
田んぼに出かけて、現地で見つけた生きものたちの生きざまを、写真に写した何枚かをご紹介しましょう。
これは、佐渡の山本雅春さんの田んぼで見つけた、交尾中のシュレーゲルアオガエルのつがいです。まるでお母さんの背中におんぶされた子供のようですが、れっきとした男のカエルです。
山本さんの田んぼは、山間に囲まれたいかにも佐渡らしい地形で、いろいろな団体の調査対象になっています。人の優しい山本さんは、調査が終わらないから、水を落とせないとか、調査優先で、お米づくりが二の次になりがちでした。
が、本末転倒ですよといって、ようやくここにきて、お米づくりを優先するようになりました。今年は、美味しいお米が充分収穫できるのではと、期待が膨らんでいます。
2007年7月27日
今、田んぼの生きものたちA
7月初めに、もてぎの棚田で見つけた、羽化したばかりのオニヤンマです。トンボは早朝から脱皮し始め、太陽が昇ってきて羽が乾くまで、水面から10〜20センチほどの低いところで、じっとしています。
この日は、新宿の保育園児たちが棚田にやってきて、すぐ目の前で見たものですから、子供たちは「これ本物?」といって、生きたトンボとはとても信じがたいといった様子でした。
透き通るような羽、はっきりした黒と黄色の縞模様、くりくりした目元、どれをとってても、神秘的な美しさでした。その本物が、羽の乾くのをじっと待っている、、、、自然の営みがすぐそこにあったのです。
田んぼの草取りなど、2時間ほど時間が過ぎて、どうなったかなとオニヤンマがいたところに行ってみると、もぬけの殻とはよく言ったもの、すでに姿はありませんでした。
空を仰ぐと、シオカラトンボやノシメトンボが飛び交う中、時折、オニヤンマがすいすいとどこからともなくやってきます。悠然と飛ぶ姿は、トンボの王様です。
この日は、新宿の保育園児たちが棚田にやってきて、すぐ目の前で見たものですから、子供たちは「これ本物?」といって、生きたトンボとはとても信じがたいといった様子でした。
透き通るような羽、はっきりした黒と黄色の縞模様、くりくりした目元、どれをとってても、神秘的な美しさでした。その本物が、羽の乾くのをじっと待っている、、、、自然の営みがすぐそこにあったのです。
田んぼの草取りなど、2時間ほど時間が過ぎて、どうなったかなとオニヤンマがいたところに行ってみると、もぬけの殻とはよく言ったもの、すでに姿はありませんでした。
空を仰ぐと、シオカラトンボやノシメトンボが飛び交う中、時折、オニヤンマがすいすいとどこからともなくやってきます。悠然と飛ぶ姿は、トンボの王様です。
2007年7月27日
今、田んぼの生きものたちB
栃木県大田原市の水口さんは、米づくりの名人ですが、生きものと一緒に仕事をするのがとても楽しいと、口癖のように言っています。とうとう、小川をつくり、生きものたちが自由に泳ぎまわれる水辺をつくってしまったのです。
用水路を広げてつくった小川には、メダカを放ち、トンボのヤゴも入れてみました。するとどうでしょう、7月初めには、ホタルが飛び始めたのです。水口さんは「いやー、びっくりしました。まさか今年、ホタルが出るとは思いませんでしたよ」と、電話の向こうの声は、興奮気味でした。
水辺にはマコモを植え、その隣には絵文字ならぬ稲文字で「メダカの田」と書いたのです。稲が育つごとにどんな文字になっていくか、楽しみです。
写真は、その水辺で、アカガエルの赤ちゃんを、トウキョウダルマがパクリッと、くわえたところです。口の両脇に出ているのは、ひげではなく、アカガエルの両足なのです。残酷ではありますが、命をいただいて、子孫をつなげていく、これが自然の営みなのですね。
こうしたたくさんの命に支えられて、稲は育っていくのです。一粒一粒、感謝しながらご飯を食べなくっちゃ。
用水路を広げてつくった小川には、メダカを放ち、トンボのヤゴも入れてみました。するとどうでしょう、7月初めには、ホタルが飛び始めたのです。水口さんは「いやー、びっくりしました。まさか今年、ホタルが出るとは思いませんでしたよ」と、電話の向こうの声は、興奮気味でした。
水辺にはマコモを植え、その隣には絵文字ならぬ稲文字で「メダカの田」と書いたのです。稲が育つごとにどんな文字になっていくか、楽しみです。
写真は、その水辺で、アカガエルの赤ちゃんを、トウキョウダルマがパクリッと、くわえたところです。口の両脇に出ているのは、ひげではなく、アカガエルの両足なのです。残酷ではありますが、命をいただいて、子孫をつなげていく、これが自然の営みなのですね。
こうしたたくさんの命に支えられて、稲は育っていくのです。一粒一粒、感謝しながらご飯を食べなくっちゃ。